再会 離れたくない

あれは星空の下のこと。
忘れもしないわ。あの夜のことは。

皇帝を追って戦う毎日。そんな時に、突然あなたが現れた。

アリオス。

勝手な行動の多い人だったけど、
とっても頼りになるし、戦いなれない私たちの戦力になってくれた。
だから、本当に助かってた。
・・・最初のうちは。
ただそれだけだった。

あの晩、寝付けない私を誘ってくれたのはアリオス。
二人で木陰に座って星空を眺めながら、
たわいもないおしゃべりをしていたわ。
でも、あの時からなんだか私はあなたを意識し始めたの。
守護聖様や教官の皆さん、協力者の方々に対する気持ちとは違う。
まったく別の気持ち。

あなたを思うと心が痛む。
これは恋。そう、恋の痛み。
あなたが私を見つめるだけで動けないほど。
二人きりの時間がいつまでも続けばいい。
そう思っていたわ。

あの時までは。

あなたは突然私の前から姿を消した。
そして、再び現れたときは私たちの敵として現れた。
あなたは皇帝。私は宇宙の女王。
あなたに刃を向けるという、悲しい決断を迫られたわ。
でも私一人のエゴのために、宇宙を捨てることは出来ない。
あなたの手に、大切な宇宙を渡すわけにはいかない。

だから戦ったの。苦しかったけど。
嫌で、嫌で、嫌で。
あなたに届いてほしかった。
私がどんなに苦しんで、あなたに剣を向けたのか。
『苦しみを感じるなんて甘さの証拠』
あなたはいつもそう言っていたわ、アリオス。

ねえ。あの時のあなたはどうだったの?
私と最期に戦ったあの時はどうだったの?
あなたの心は、痛まなかったの?

でも、最期の瞳を見たとき。
あなたが消えていってしまう、本当に最期の瞳。
私は確信したの。

たとえ、どんな姿にお互いがなっていようとも。
必ず見つけ出して、そして再会するって。

思えばこの決意は予期だったのかもしれない。
だって、あなたに会ってしまったから。

「アルカディア」

不思議な空間に突然現れたあなた、アリオス。
記憶がすべてないみたいだけど、
あなたとの楽しかった思いでは私にはあるわ。
どうか思い出して。
そして、今度は私と幸せな未来を作っていきましょう。

だからお願い、アリオス。行かないで。
私を一人にしないで。
必ず見つけて見せるけど、でも。
あなたを感じていたいの、アリオス。

行かないで、お願いだから。

ファロウ様のHP公開記念作品として、
例によって例の如く、勢いで書き上げたものです。
この創作には下地がありまして、
ファロウ様から私の誕生日祝いにいただいたイラストが原点なんです。

辛く悲しい戦いの中で、アリオスへの気持ちに気づいたアンジェリーク。
ひと時の楽しい時間こそが彼女の思い出。
その思い出を持ちながら、アルカディアで再会する二人。

こんなカンジで書いたショートな創作でしたー。

ファロウ様の素敵なイラストはこちらです。