画業30周年・あだち充の世界展
in小田急美術館(新宿小田急本館)
2001年5月4日(金)快晴
それは5/3の夜のこと。
夕飯ギリギリの時間に帰宅した綾水を待ち受け、母が一言。
「あなた、アダチミツルって人、知ってる?」
・・・アダチミツル・・・あだちみつる・・・あだち充!?
知ってるもなにも、私が毎週欠かさずに読んでいる、
少年サンデーに連載中の「いつも美空」のマンガ家さんではありませんか!!
「その人のね原画展とかいうのが新宿でやってるみたいで、
お母さんのお友達が招待券をもらったらしいんだけど」
「行く! 行く!」
「それがね、あなたが行きたくないといけないって思って、まだもらってないのよ」
「・・・ええーっっ!? そっ、それでいつまでなの、原画展は!?」
「あ、聞いてなかったわ。それじゃ今電話するから」
そこで母がすぐにお友達の方に連絡してくれ、
聞いたところなんと、原画展は5/6まで(爆)
綾水は翌日から家族と別の用事が入っていたので、
行くとしたら明日の5/4だけ・・・。
でも!!
やっぱり、知ってるマンガ家さんの原画展なら行きたいです。
幸い何も予定が入ってなかったので、行くことを決定。
そっこーで翠さん(すーい)に連絡を取り、一緒に行く人も決定!!
夜中の23時。
綾水はあやしくその方のお宅のドアまで行き、
招待券の入ったスーパーの袋をゲットしたのでした。
くれぐれも言いますが、ちゃんとお友達の方に了承を得ていますからね。
おもいっきしあやしい行動ですけど(涙)
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翌日、10時に待ち合わせをして小田急本館へ。
11階へエスカレーターで上がり、小田急美術館へ行くと。
入り口にある「あだち充の世界展」と書かれたボードの前で、
記念写真をとっておられる一般の方がいました。
うーん、やっぱり思い出作りって大切だよな〜。
でもカメラないしー。いっか(笑)
フロントで招待券をモギってもらい、荷物もロッカーに預け。
「さあ観るぞ!!」と一歩踏み出した途端。
目の前にはなんと!!
あの不朽の名作「タッチ」の名場面。
達也が南ちゃんに告白する、あのシーンが。
大きな立体ボードになって立っていたのでした。
展示はあだちさんがデビューした時から年代順になっていました。
それなので、かなり驚くような作品もあるわけです。
例えば。
あだちさんがデビューされたのは今から30年前。
もちろん少年マンガでデビューです。
それこそ、「明○のジョー」とか「巨○の星」とかが全盛期の時代。
瞳には炎が燃え上がり、
自分の感動を言葉で表す。
そういうスポーツモノとか流行った時代。
とにかく書き込みの多い作風です。
そんな時代に描かれていたものは、
カーレース、野球、ボクシング。
あだちさんもデビューされた頃の作品は、やはり「黒い」です。
書き込みが多いので、1ページで黒い部分が本当に多いものばかり。
今のあだちさんの作品を見れば分かりますが、
当時の作風は合わなかったと思います。
でも、そんなワガママを言えるような時期ではないですよね。
若干18か19でデビューされた新人さんなのですから。
大切な下積み時代を経て、今日のあだち作品がある。
今では見られないような珍しいものが見られて、本当に良かったです。
・・・そういえば、野球モノは20年を経ても描かれていましたよね(笑)
このあと、なんとあだちさんは少年マンガ→少女マンガへと転身されたそうです。
実際、描かれているものも変わりました。
炎が燃え上がっていた瞳には星が瞬き。
黒が目立ったコマも白が多くなり。
ゴツイ作風が柔らかく。
ご自分の作風に合った少女マンガで、
あだちさんらしいユーモアや間が育まれていったそうです。
少年マンガに戻られても、少女マンガで培われた作風がヒット。
そして今日に至るわけです。
あだちさんの描かれるラブコメディ。
マンガはアニメ化され、主題歌もヒットし、
ミスコンも開催されるぐらいに。
不定期連載だったものもドラマ化。
コミックも億の単位の部数を発行。
すっ・・・すごいです・・・。
この30年間。
常に第一線で活躍されてきたそうです。
それは本当に大変なことで。
浮き沈みが激しいマンガ業界で30年といったら、
それこそお化け並だとか・・・。
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あだち作品って、独特の間がありますよね。
肩の力を抜いて笑える、そんな間です。
何気ない1コマの、何気ない絵なのに、それが後のページの伏線になってたり。
だから、じーっと細かく読み進んでいかないと、
読み落として、また前のページに戻らなきゃいけない時ってあって。
ところどころにユーモアのある絵があったりとか。
何かをもじってたりとか。
そういう、ほんとの何気なさ。
そこがおもしろいトコなんですよね。
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綾水がこの展示で一番気に入ったもの。
それは、あだちさんが描かれたラフスケッチです。
何枚かのスケッチが大きなパネルに入って平たく展示されていたのですが。
例えば。
「虹色とうがらし」という作品をご存知ですか?
主人公の女の子「菜種」ちゃん。
実は別の名前がついていたんです!!
菫ちゃん、とか・・・。
今連載中の「いつも美空」に「十四郎」くんもそう。
十三郎くんだったとか・・・。
マンガのタイトルを決められる時に、
色々な単語をとにかく書き出した一枚の紙とか。
それこそA4用紙にびっちりと。
鉛筆の文字がところせましと書き締められた一枚。
そのラフスケッチたちはまさに。
あだちさんの頭から生に出された、
加工前の原石ばかり!!
決定して世に出る前の、貴重な文字ばかりで。
綾水は本当に、宝物に感じました・・・。
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あっさり見終わるかと思った原画展ですが、
とっぷり1時間以上はいた・・・かな??
本当に観るものが多くて。
作品の変遷ひとつひとつをじーっくり観て。
とっても充実した時間を過ごすことが出来ました。
すーい、ありがとう。
おばさん、ありがとう。
母さん、ありがとう。
弟よ、ありがとう
みんなのおかげで、最高のGWでした!!